イー・アクセスは10月28日、「フュージョン・コミュニケーションズを買収することで東京電力と最終交渉に入った」という一部報道に対し、「交渉をしたことは事実だが、現在は交渉を打ち切っている」と明らかにした。
交渉の時期や内容については「守秘義務により明かせない」としたが、条件面で折り合わず、交渉は決裂したという。
イー・アクセスはADSL事業を中核としているが、ADSL市場が飽和してきていることから、AOLジャパンのISP事業買収や携帯電話事業への新規参入など、事業の拡大を図っている。
一方のフュージョンはIP電話の草分け的な存在。もともとは日商エレクトロニクスの子会社だったが、2004年2月にパワードコムの電話事業を統合し(関連記事)、現在は東京電力グループとなっている。東京電力は通信事業を今後整理していく方針で、フュージョンについても売却先を探していた(関連記事)。
イー・アクセスでは「我々は既存の固定電話網は将来的にブロードバンド回線に置き換わると考えている。良い条件の案件があれば考えるが、必ずしも固定電話網を持たなければならないとは考えていない」と話しており、現時点で固定通信事業者の買収は考えていないとした。
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