現地時間7日朝にロンドンで発生した同時多発テロ事件を受け、現地では、たくさんの人が友人や家族と連絡をとろうとしている。そのため、同地域では、携帯電話がつながりにくい状況になっている。
一連の爆破事件は、ロンドンが2012年のオリンピックの開催地に選出された翌日に起きた。折しもこの日、スコットランドでは、G8サミット(主要国首脳会議)が開かれていた。同国では、地下鉄の駅6カ所で事件が発生したとの連絡を受け、警察が出動したほか、バス1台が爆破されたことも確認されている。英国のTony Blair首相はTV演説の中で、一連の爆発は「テロリストらの攻撃」によるものであることは「明らかだ」と述べた。
ほどなくして英国最大の携帯電話事業者Vodafoneは、膨大な数のコールがネットワークに集中したため、ネットワークが停止状態に陥ったと、声明の中で述べている。また同社ではこうした事態を受け、緊急電話用の通信回線を確保したという。
「ロンドンで本日発生した大規模な爆破事件を受け、Vodafone Londonの設備はパンク状態に陥った(なお、これは非常に珍しいケースである)。われわれは、設備の処理能力を超えるような大量の通話が集中したときの対策手順規則に従い、警察や消防などの重要な通信の経路を確保した」(Vodafoneの声明)
同社はまた、この問題が一時的なものであることも付け加えている。「現在、電話がかかりづらい状況にあるが、顧客には何度もトライしてもらいたい」(Vodafoneの声明)
携帯電話事業者Orangeでも、電話がつながりにくい状況が続いていると、同社の広報担当は説明する。
「現在、Orangeのネットワークには多量の通話が集中している。そのため、ロンドンの一部ユーザーは、電話を発信できない状況に陥っている。こうしたユーザーは電話がつながるまでに何度もかけ直す必要がある」と同広報担当は述べている。
同広報担当によると、問題が最も深刻なのはロンドンエリアだが、他の地域にも影響が及んでいると言う。
O2の広報担当は、自社ネットワークについて、問題の解決に努めているとコメントした。
「O2のネットワークは、本日ロンドンで発生した爆発事件によって、長時間に渡るような影響を受けていない。ロンドン周辺では、大量の通話が発生し、回線が混雑している。こうした状況を受け、われわれはネットワークの容量を増設した」(O2の広報担当)
T-Mobileもまた、同社の設備は十分に機能しているものの、場合によって電話がつながらない状況も発生し得ると述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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