イー・アクセスがWiMAXを利用したサービスを検討中であることが、5月23日に明らかになった。HSDPAと呼ばれる高速携帯電話サービスと組み合わせたサービスを2009年にも提供したい考えだ。
WiMAXはIEEE802.16という規格に基づいた高速無線通信方式のこと。同社が検討しているのは、移動通信用規格の802.16eをベースにした「モバイルWiMAX」と呼ばれる高速移動通信サービスだ。802.16eは5MHz幅の周波数を利用して最大15Mbpsの通信速度が出る規格で、現在IEEE(電気電子学会)において標準化が進められている。
イー・アクセスは、2006年にも携帯電話事業に参入する意向を表明しており、無線LANと携帯電話を融合させたサービスを検討している。データ通信の利用量が増えるにつれて、携帯電話だけでは周波数帯が不足する可能性があることから、固定通信と融合させて電波が足りなくなるのを防ぐ考えだ。モバイルWiMAXは時速120kmの移動時でも通信を維持できるとされており、場所にとらわれることなく通信できる点で無線LANよりもメリットが大きいと見ている。
同社によれば、モバイルWiMAXは2009年頃にも商用化される見込みという。また、総務省が主催するワイヤレスブロードバンド推進研究会に対して、モバイルWiMAXの商用化には6GHz以下の周波数帯において445MHz幅の周波数幅が必要と提言している。
携帯電話の新規参入をめぐっては、ソフトバンクグループもHSDPAを利用したサービスを計画中だ。また、PHS事業のアステル東京を手がける鷹山は、2005年12月にもWiMAXを使ったサービスを提供すると発表している(関連記事)。
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