NTTコミュニケーションズは3月9日、ADSL設備の設置や光ファイバの敷設が困難な場所でも利用できる、マルチホップ型の無線インターネットアクセスソリューションを提供すると発表した。
ソリューション提供の第一弾としては、既に米海兵隊岩国航空基地の駐留住民に対する最長10年間のワイヤレスインターネットサービス提供契約を、海兵隊コミュニティサービス部門(MCCS)より受注している。これはトロポス・ネットワークの無線LAN装置を用いたもので、今年度内に設備構築を開始、2005年度第2四半期にはサービス開始の予定だ。
今回のソリューションでは、無線LANの基地局同士はメッシュ状に電波で接続され、データをバケツリレーのように中継していく。これにより、従来のようにすべての無線LAN基地局に対してバックボーンに抜ける回線を接続する必要がなく、配線工事が大幅に緩和されるというメリットがある。また、無線LAN基地局間に複数の伝送経路が確保されるため、局所的な障害が発生したとしても迂回経路を自動的に形成、通信の途絶が起こりにくいという。ユーザーインターフェースはIEEE 802.11b/gを採用しており、利用に際して特殊な端末を準備する必要もない。
同社では、マルチホップ型の無線LAN方式について、地域向けソリューションはもとより需要の高いエリアにおける広域Wi-Fi環境の整備なども検討していきたいという。
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