KDDIは11月18日、IP網を利用した固定電話サービス「KDDIメタルプラス」の加入者に対し、定額制のダイヤルアップ接続サービスを開始すると発表した。サービス名は「メタルプラスネットDION ダイヤルアップ」。月額利用料は945円で、インターネット接続料と通信料が含まれる。2005年2月1日よりサービスを開始する。
対応ISPはKDDIが提供するDIONのみ。ダイヤルアップのため、速度は最大54kbpsとなる。「ターゲットはメール利用などが主体のライトユーザーだ。低速の常時接続サービスだと思ってもらえばいい」(KDDIブロードバンド・コンシューマ事業企画本部新ビジネス推進室長の舟田和司氏)
KDDIブロードバンド・コンシューマ事業企画本部新ビジネス推進室長 舟田和司氏 |
高速接続を求めるユーザー向けには、下り最大50Mbps、上り最大5Mbpsの接続サービス「メタルプラスネットDION 50」を用意する。DSL回線はイー・アクセスが提供する。月額利用料は3024円(NTT回線利用相当額を含む)、モデムレンタル料は819円。
現在DIONを利用しているユーザーの場合、メールアドレスや開設ホームページのURLを変更することなく移行が可能。DION以外のISPの対応については、「将来的には展開したい」(舟田氏)と述べるにとどめており、イー・アクセス以外のDSL事業者との提携についても「申し出があれば検討したい」(同)とした。
メタルプラスはKDDIが2月より開始する予定の直収型固定IP電話サービス。バックボーンにIP網を利用し、ユーザー宅と局舎間はNTTが利用していないドライカッパーと呼ばれる回線を利用する。電話加入権を廃止し、NTT東西よりも基本料を安く設定することでNTTのシェアを奪う狙いだ。
企業向けに通話無料サービスも
KDDIは同日、メタルプラスの料金改定と先行割引についても発表している。まず家庭用の通話料金について、県内市外料金を3分15円から同8円に、au以外の携帯電話への発信を1分18円から同17.5円に値下げした。企業用については、auへの発信を1分18円から同17円に、au以外の携帯電話への発信を1分18円から同17.5円に値下げした(いずれも税抜き)。
また、事業所用の通話定額サービスについても発表した。メタルプラスとKDDI-IPフォン、KDDI光ダイレクトの契約者に対する発信が無料となる。利用料は1回線につき月額1050円。「IP-PBXなどを企業に置く必要がなく、導入が簡単というメリットがある。すでにいくつかの企業と話をしているが、反応は非常にいい」(KDDIネットワークソリューション事業推進本部プロダクト統括部IP電話グループリーダー次長の古賀靖広氏)
メタルプラスの提供が来年2月以降となることから、同社では予約した顧客に対して、通話料金を割引するサービスも始める。マイラインの4区分をすべてKDDIで申し込んだ顧客に対し、12月1日からメタルプラスの料金を適用するとしている。
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