本多エレクトロンは、電線を利用してインターネット接続を行う「電力線搬送通信(Power Line Communication、以下PLC)」の実用化に向けての漏えい電界低減技術実験を開始した。実験は本多エレクトロン工場内で2005年3月末までの約7カ月間行われる。
PLCは伝送に電力線を利用するため、コンセントにプラグを挿し込むだけで簡単にインターネットにアクセスできる方式だ。非常に簡易な手法であることから、家庭や事業所における情報家電普及の推進力になるものとして実用化が期待されている。しかし、電力線をデータ通信に利用するために、広帯域の信号を乗せた場合に信号が電波として放射され、他機器に干渉する可能性が問題となっていた。
同社は、この問題を解決するための「漏洩電界低減技術」を開発。実フィールドでの実験検証を行うために、総務省東北総合通信局より「高速電力搬送通信設備(高速帯域電力線モデム)」の設置許可を取得した。
今回の実験検証では漏洩電界抑圧技術の実験を行うとともに、規制緩和に合わせて製品化に向けた開発も行い、高速帯域電力線モデムビジネスの拡大を図るとしている。また、インデックスグループの推進するビデオ・オンデマンドなど、ブロードバンド環境における既存事業との連携により、デジタル放送と通信の融合や、情報家電分野へのサービス拡大をしていく予定だ。
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