情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)は6月2日、2003年度(2003年4月〜2004年3月)における通信機器の生産/輸出状況に関する調査結果を発表した。全体の生産額は3兆89億円で前年度に比べ9.8%増。プラス成長は3年ぶり、3兆円に回復したのは2年ぶりという。ただし、携帯電話機を除いた場合の生産額は前年度比11.8%減の1兆667億円で、3年連続のマイナス成長だった。携帯電話機だけをみると、1兆9422億円(前年度比26.9%)の過去最高額を記録した。
一方、輸出総額は5162億円で前年度比0.2%増と3年ぶりのプラス成長。携帯電話機を除いた場合の輸出額は3008億円で、前年度比21.4%の減少。生産額と同じくマイナス成長は3年連続。生産と輸出の両方とも、携帯電話機の需要好調に頼る構図となった。
2003年度の国内生産の状況について、CIAJは「特に年度後半は国内経済の回復傾向を背景に需要回復の傾向が現れ始めたが、電話機やファクシミリなど海外生産の対象機器が多く含まれることもあり、(携帯電話機と光/3Gインフラ以外の機器は)マイナスが継続する結果となった」と述べる。また、携帯電話機を除く機器の輸出については、「中国への生産拠点シフトにより現地生産/現地出荷、仲介輸出が進展した結果、日本からの直接輸出は3年連続の減少となった」
(CIAJ)という。輸入額は3162億円(前年度比14.2%減)。CIAJは減少の理由を「世界的な中国への生産拠点シフトを背景に欧米/その他アジア地域からの直接輸入が減少したことと、価格下落が進展したこと」としている。
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