Skype Technologiesは現地時間6日、携帯端末向けのインターネット電話ソフトウェアのテスト版を発表した。
PocketSkypeという名の新しいアプリケーションは、MicrosoftのPocket PC 2003オペレーティングシステム(OS)を搭載し、Wi-Fiワイヤレス通信機能を装備したPDA向けに開発されている。
PocketSkypeを搭載した携帯端末を使えば、IP技術を利用して無料で世界中と通話ができる。Skypeソフトウェアは、ピアツーピア(PtoP)テクノロジーを利用してユーザー同士を接続し、またグローバル・ディレクトリやアドレス帳へのアクセスを可能にする。
Skypeはファイル交換ソフトKazaaの作者が立ち上げた新興企業。ルクセンブルクに本社を構える同社は、先月Skypeのユーザーと一般電話の利用者とを接続させる目的で、1900万ドルの資金を調達したと発表した。ただし、現在はインターネットに接続され、なおかつSkypeソフトウェアをインストールしているデスクトップやノート型PCのユーザーだけが、Skypeのインターネット電話機能を利用できる。
同社によれば、Skypeソフトウェアは2003年8月の発表以来、950万回ダウンロードされたという。
「われわれにとって、PDA市場に参入することは非常に重要なステップだ。ユーザーがいつでも出先から自宅やオフィスにSkypeコールをできるよう『(ユーザーがインターネットに)常に接続された状態』を提供するとの約束を果たすことができた」と、Skype最高経営責任者(CEO)で、共同設立者のNiklas Zennstromは声明の中で述べている。
携帯端末バージョンの発表は、より多くのデバイスへの展開をもくろむSkypeにとっては手はじめにすぎない。同社は、携帯電話や、Linux、Palm、Symbian OSを使用する他のインターネット対応デバイスとの通話を可能にするバージョンの開発にも取り組んでいる。さらに、コードレス電話機のメーカーが今後、Skypeユーザーと従来の公衆電話回線利用者を接続するデバイスを発表するものと期待されている。
Skypeは、PDAがPocketSkypeの全ての機能を利用できるように、最低でも400MHzのプロセッサを搭載するよう推奨している。しかし、このような高速チップを搭載するPDAを製造するメーカーは現在のところ非常に少ない。
PocketSkypeは、携帯電話のGPRS(General Packet Radio Service)規格に準拠する携帯端末での使用も意識して作成されている。こうした端末では音声通話こそできないが、 Skypeのすべてのバージョンに付属するインスタントメッセージ機能を利用可能だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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