John Changは、約12日前に電話番号を変えずに携帯電話会社を変われる手続きを行った。現実的な同氏は、自分の電話番号をそれまでのAT&T Wirelessから新しいプロバイダのT-Mobile USAへ移行する際、ちょっとした問題くらいは発生するだろうと覚悟していた。
しかし、4日(米国時間)になっても、まだ電話番号は新しいプロバイダに移っていない。さらに悪いことに、同氏は切替作業が終了するまで、これまでのAT&T Wirelessアカウントを維持しなければならない。さもないと、古い携帯電話番号の権利を失うことになるからだ。「多少の問題はあるだろうと思っていたが、これはひどすぎる」と、同氏は電子メールに記している。現時点で、同氏は新しい電話にかかってくる電話をいまだに受けられないでいる。
T-Mobile USAは、金銭的に埋め合わせることで、同氏の怒りをなだめている。同氏によれば、T-Mobile USAは電話番号の移行が実際に完了するまで、サービス料金の請求はしないという。
新しい電話に今までの番号を移行するのに、何日もの遅れを経験した多くの利用者によれば、このような対応は米国の携帯電話会社ではあたりまえになっているという。またAT&T Wirelessなど他の事業者は、古い電話番号の移行に必要以上の時間がかかった顧客に対し優遇措置をとっていると、T-Mobile USAスポークスマンのRochelle Cohenは説明した。
「我々はケースバイケースで対応している」(Cohen)
事業者にとってこのような優遇措置は収入の損失につながり、業者を変えたユーザーが、その番号が移行されるまで待ち続ける限り、毎日費用がかさんでいく。業者を変えようとしたユーザーのうち、半数が番号の移行に関連した遅れを経験したと見られている。当初、業界では2.5時間で電話番号の移行が完了すると言っていたが、今は5日、もしくはそれ以上かかると加入者に説明している。
「我々はみな懸命になって、顧客が期待しすぎないようにしている」とVerizon Wireless広報担当者Jeffrey Nelsonは説明する。
顧客担当者によれば、携帯電話事業者は、移行作業中に交換するデータの微妙な違いに悩まされているという。これらのデータは完全に一致したものでなければならない。そうでないと、電話番号の切替を処理しているコンピュータは停止してしまう。あるユーザーの場合、名字が一方のデータでは略さずに表示されていたのに対し、もう一方の事業者のデータでは省略されたため、2日の遅れを経験したという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」