KDDIの2003年4月〜9月期連結決算、減収するも純利益は前年同期の4倍以上

ニューズフロント2003年10月31日 16時37分

 KDDIは10月30日、2004会計年度上半期(2003年4月〜9月期)の連結決算を発表した。売上高は1兆3865億6000万円で、前年同期の1兆3932億1200万円に比べ0.5%減。営業利益は1582億3000万円(前年同期の597億6300万円に対し164.8%増)、経常利益は1482億3800万円で(同424億3900万円の249.3%増)、純利益は858億5500万円(同204億4600万円の319.9%増)となった。

 当期においてau事業で第3世代携帯電話の拡販により契約数が増加したものの、ADSLを中心としたブロードバンドサービス市場での激しい競争と、固定電話市場におけるIP電話への移行などで音声電話収入などが縮小。その影響で、売上高は前年同期に比べ減少した。しかし、ポケット事業/ツーカー事業の採算性が向上し、グループ全般に渡る設備投資の効率化と、2003年3月のPDCサービス終了など各種コスト削減の結果、営業利益、経常利益、純利益はいずれも前年同期を大幅に上回った。

 事業別の売上高などは以下の通り。

  • au事業:
     8647億4000万円(前年同期比7.2%増)。当期におけるauサービスの契約数は1526万3000件(同16.9%増)で、そのうち第3世代携帯電話(CDMA2000 1x)の契約数は1020万3000件
  • BBC&ソリューション事業:
     2754億3200万円(同10.7%減)。固定電話市場において通信手段が携帯電話やメール、IP電話に移行したことで、音声電話収入が減少
  • ツーカー事業:
     1418億800万円(同12.5%減)。当期におけるツーカーサービスの契約数は369万9000件(同4.3%減)
  • ポケット事業:
     956億8000万円(同4.6%減)。当期におけるポケットサービスの契約数は293万8000件(同0.5%減)。音声通話からデータ通信への移行によって音声通話を中心とした契約数が落ち込み減収となったが、採算性は向上
  • その他事業:
     878億1600万円(同4.5%減)

 なお、2004会計年度通期(2003年4月〜2004年3月期)の業績については10月7日に発表した通り、売上高2兆8200億円、経常利益2400億円、純利益950億万円と予測する。ちなみに前年(2003会計年度通期、2002年4月〜2003年3月期)の業績は、売上高が2兆7853億4300万円、経常利益が1132億1000万円、573億5800万円だった。

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