サンノゼ発--米Intelは、さまざまなタイプのワイヤレスネットワークを併用しながら通信を行った場合に、デバイスにどんなことが起こるか、またそれを利用するユーザーがどんな経験をするかを調べる装置を開発した。
開催中のIntel Developer Forumの基調講演のなかで、同社社長のPaul Otelliniは、「Universal Communicator」という機器のプロトタイプを披露した。これはWi-Fiや携帯電話といった多種のネットワークを介してデータ転送を行うデバイスだ。米国時間18日朝に予定されている基調講演で、技術担当最高責任者(CTO)のPat Gelsingerは、このデバイスや、それを設計した「emerging platform lab」という社内開発グループの取り組みが、同社の全体的なコミュニケーション戦略に、どのように位置付けられるかを説明することになっている。
このデバイスはまだ参照デザインの段階であり、複数のネットワークサポートを提供できるシステムとして、各メーカーで実用化されるのは、数年先になりそうだ。
このデバイスならびに開発グループの掲げる目標は、複数のワイヤレスネットワークを利用しながらシームレスに通信できるようにすることで、またさまざまなネットワークを利用していることをユーザーに意識させないというものだ。現在の形のプロトタイプでは、Bulverdeというコード名で開発が進められている、同社の携帯端末向け次世代XScaleプロセッサ、米Kodak製のNuVue有機発光ダイオード技術、そして統合型のSecure Digitalスロットを使っている。
このデバイスは、音声とデータの両方の通信をサポートし、現時点では802.11bおよびGSM/GPRSネットワークを利用できる。
「ユーザーは、複数のネットワークの存在に気づく必要はない。それはデバイスが考えることだ」と、Intelのemerging labでビジネス開発マネージャを務めるBryan Peeblerは述べている。
このデバイスは、適応型通信技術という、一連の技術を利用しているが、これはローミングを透過にすることに焦点をあてたもの。これらの技術は、信頼のおける身元判別と認証、効率的な電源管理、インテリジェントなネットワーキング、無線波の調整、柔軟なコンピューティングプラットフォーム、そしてデバイス間の相互運用性という、6つの主要分野に関連している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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