NECは9月9日、最大伝送速度156Mbpsの自治体向け無線ネットワークシステム「18GHz帯 高速無線アクセスシステム」の販売を同日より開始すると発表した。同社では、「同システムを使うと無線ブロードバンド環境を短期間かつ経済的に構築でき、電子自治体の実現に向けた地域公共ネットワーク整備に貢献する」としている。
18GHz帯 高速無線アクセスシステムは、最大伝送速度156Mbps、伝送距離約3km〜10kmの固定無線アクセスシステム(FWA)を構築できる。河川などを迂回するため回線距離が長くなる光ファイバーに比べ、半分から3分の1程度のコストで済むという。そのため、「山間地域や離島へのネットワーク、河川/鉄道を横断するネットワークなどでの利用に適している」(同社)。さらに、小型化した屋外装置(ODU)により設置や移動が容易な上、大規模な鉄塔が不要なことから、無線ブロードバンド環境を短期間かつ経済的に構築できるという。
18GHz帯という公共業務用の周波数帯を使うため、他システムからの干渉が少ない特徴もある。また総務省が推奨する暗号方式、CIPHERUNICORNベースの「暗号化レイヤ2スイッチCX2610-SA」で暗号化することで、データ通信のセキュリティも確保できる。
同システムの価格はオープンとする。出荷開始は2003年11月下旬の予定。
自治体向け「18GHz帯 高速無線アクセスシステム」 左:アンテナと屋外装置 右:屋内装置 | |
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