Scandinavian航空(SAS)と米Boeingの子会社、米Connexion by Boeingは米国時間7月2日、長距離旅客機へのワイヤレス接続技術導入で合意に達したことを発表した。
この提携のもとで、ConnexionはSASの旅客機11機にWi-Fi設備を搭載し、同社の乗客がインターネットサービスを利用できるようにする。2004年初頭から装置のインストールを開始するが、対象となる飛行ルートと機体モデルは未定。提携金額は明らかにしていない。なお、将来的に対象機を増やすオプションが提携条件に含まれている。
旅客機へのWi-Fiサービス導入は、機体のアップグレードや搭乗員の教育、設備重量や離陸時に与える影響など、さまざまな課題がある。しかし、「やはり航空会社にとって一番気になるのは収益性だ」とConnexionの広報担当者のTerrance Scottは指摘する。Scottは、Wi-Fiの人気上昇ぶりから、新サービスの集客力は高いと踏んでいる。
調査会社の米Gartnerによると、Wi-Fi技術のワイヤレスLAN接続は人気が昇りつつあり、2002年の装置出荷台数は前年比2倍以上の1950万台に達した。ただし、どのようにして企業やサービスがWi-Fiサービスから利益を得られるかは、はっきりつかめない。というのも、市場は依然として若く、成功するビジネスモデルがまだ見つからないためだ。
SASの旅客機で提供するサービスの利用料や支払方法はまだ検討段階だが、Connexionは、1回の飛行につき約30〜35ドルで、フライトマイレージによる支払方法を想定しているという。
Connexionは、ドイツのLufthansaや英British Airwaysなどの航空会社と協力してサービスの試験運用を行っており、2004年初頭にサービスを正式に開始する予定だ。Lufthansaでは、2004年から80機の長距離旅客機でConnexionのサービスを提供することをすでに発表している。また、日本航空とBritish Airwaysも、提携の趣意書に署名済みだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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