米Intelとプリンストン大学、カリフォルニア大学バークレー校、その他の学術・産業界の主だった組織が団結して、地球の裏側からのデータ取得に取り組むことになった。
PlanetLabはインターネット上の実験的なネットワークで、研究者やその他の人々はこれを使って、地球上にまたがるアプリケーションの検証や構築が行えるという。
このPlanetLabで達成される成果により、最終的には、世界各地に設置されたコンピュータから大勢のユーザーに向けて、協調したやり方でビデオを流せるようになり、しかもそれでネットワークが遅滞することもなくなる。同様に、ウイルスハンターが最新のウイルスの広がりを検知したり、DoS攻撃を早期に発見することも可能となる予定だ。
「われわれの目標は、みんなが自分のアイデアを試せる場を提供することだ」と、カリフォルニア大学バークレー校のDave Culler教授は語る。Culler教授は、同校とIntelの共同リサーチチーム”lablet”のマネージャも務めている。「将来的には、アプリケーションは地球上のあちこちに広がるだろう」。
多くの人にとって世界規模の通信は当たり前となっている。だが、インターネットは一見そう思われがちな、安定した、すぐにデータをやりとりできるネットワークとはいえない。サーバはダウンするし、過度のルーターホッピングは遅延を生み出す。
将来を見ても、新しいアプリケーションやサービスが増え、この問題は悪化する一方と予測されている。企業は重要なアプリケーションをインターネットに移行させ、従業員は、遅いアクセスやセキュリティ問題に関して苦情を言うだろう。
この課題に対応する1つの方法が、アプリケーションをさまざまなコンピュータに物理的に分散させることで、PlanetLabはこれに挑戦した取り組み。実現すれば、このネットワークは、世界各地に設置された1000台のサーバで構成されることになる。
このプロジェクトに参加する研究者はその後、ネットワークの一部を試験台として利用して、複数のコンピュータ上で動くアプリケーションの最適化や、複数のストレージシステムからデータを取り出すなどの実験が行える。取り組みのかなりの部分は、インターネット上に突然現れるトラフィックのパターンや遅れを補正する試みに向けられることになっている。
なお、このプロジェクトには、ほかにHewlett-Packard Labs、マサチューセッツ工科大学、ハーバード大学、コーネル大学、ライス大学、そしてイスラエル、中国、英国、スウェーデン、台湾、ドイツの各大学が参加する。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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