通信機器メーカーのNokiaは、ウェブブラウザーを使って企業内ネットワークに接続できるVPN(Virtual Private Network)システムを発売すると、米国時間6月16日に発表した。新しく開発されたソフトウェアとデバイスを用いることで、ユーザーは社外から企業内部のネットワークに安全にアクセスできるようになる。
Nokia Secure Access Systemと呼ばれるこのシステムでは、 ソフトウェアおよびネットワーク機器が、Secure Sockets LayerもしくはSSLとして知られる暗号化の仕組みを利用する。SSLは、離れた場所にいるユーザーがPCを使って企業内ネットワークへアクセスする際に、やりとりされるデータにスクランブルをかけ、プライバシーを確保する仕組みで、多くのブラウザーに組み込まれている。Nokiaの開発したソフトウェアは、ネットワークに接続しようとするユーザーのPCをチェックし、そのマシンをどの程度信用していいかを調べることができる。
「このシステムなら、社内からネットワークに接続している時には、制限なくアクセスができ、いっぽう自宅から接続する場合には、限定的アクセス権が与えられる。そうして、インターネットカフェからでは全くアクセスできない、というような設定が可能だ」と、Nokiaでプロダクトマネジメント部門の副社長を勤めるDan MacDonaldは語った。
Nokiaの最新製品は、同社の標準的なVPNシステムに追加できるが、このシステムは離れた場所にあるPCに特別なソフトウェアをインストールする必要がある。NokiaはAventail、Neoteris、Nortelなど、SSLを使ったセキュアなVPNシステムを、標準的なVPNに代わるものとして提供している各社と競合することになる。
Secure Access Systemは、社内ネットワークへアクセスしようとするすべてのマシンをスキャンし、セキュリティ確保の手段のないコンピュータにはアクセスを認めないようにするもの。
これらの新製品は、Nokiaが現在発売している標準的なVPN機器を補完する。なおこれらの機器には、Internet protocol security(IPSec)が実装されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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