米Intel、米Hewlett-Packard(HP)、フランスのAlcatelは、設備投資の削減に頭を痛める電話業界に、「モジュール方式」を用いた対策を提案している。米国時間6月3日にジョージア州アトランタで開催中の展示会Supercomm 2003で、3社がその構想を明らかにした。
モジュール方式の考え方は、「電話通信機器メーカーが共通の材料を用いて、スイッチやルーターなどの装置を作り、それから各社の強化機能を追加すればよい」というシンプルなもの。
IntelプロダクトマネージャーのAnthony Ambroseは「同じ材料を使用すれば、機器メーカーや通話サービスプロバイダは設備の構築費用を20%減らすことができるだろう。社内ですべてを開発する必要がなくなるからだ」と予測する。節約分は電話会社や顧客企業に還元できる。
現状はこうした理想にはほど遠い。製品の外観は同じように見える場合もあるが、電話回線装置の構成要素、つまり回路基板を格納する棚のサイズや電話交換機を連結する金属製キャビネットのネジにいたるまで、ほぼすべてがバラバラだからだ。
携帯電話やインターネットの爆発的普及など、好景気に沸いた頃は、企業が費用をかけて研究・調査を行い、ネットワーク装置をゼロから開発することができた。しかしそのような時代はもはや存在せず、電話会社や大手企業は約20%の費用削減を迫られている。
Intel、HP、Alcatelは2年以上、このモジュール方式を推進しており、同方式に基づいた製品のリリースも開始している。Ambroseは「通信業界にとってコスト削減は合言葉になっているため、モジュール方式の考えも徐々に受け入れられつつある」と語っている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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