KDDI(小野寺 正社長)は4月17日、定例記者会見を開催した。
同社は、5月6日に東京地区の事業所を東京都千代田区飯田橋のガーデン エア タワーに統合するが、小野寺社長はこの新事務所について、「これは合併以降進めてきた、全国各地の事業所統合の総決算ともいえるもの。当初から1000台のIP電話を設置し、全社員に第3世代携帯電話対応を配備し、個人専用の机にとらわれず自由に業務を行う体制を整える。社員教育についても、eラーニングを導入していく」と、ITをフルに活用した業務を行っていく拠点となるとした。
固定電話から携帯電話にかける場合の接続料を引き下げた件については、「年間で150億円程度の減収となるが、昨年度から計画していたことであり、全体への影響はそう大きなものにはならない」とした。
また、平成電電が打ち出したユーザーの回線を平成電電のインフラに直収する直収線サービスについて、KDDI側が非協力的だと一部で報道されている件について、「われわれは他社よりも早く合意をしており、非協力的だということは全くない」と否定した。
料金の設定権についても、「固定電話から携帯電話へ電話した場合の料金設定権は、移動体事業者の設備投資がほとんどである以上、決定権は移動体通信側にあってしかるべきだと考えている。直収の場合は、直収サービスを行う事業者が決定するものだと、CATVなどの慣習から理解していた。直収は、(実施する業者の)数が少ないのを照らし合わせると、そういう選択となる」とした。
ADSLについては「3月も加入者は伸びている」と順調に推移しているとしながらも、無線LAN事業については、「電波免許問題もあり、これがクリアになってから考えたい」と、今後の動向を見て対応を考えていくとの方針を示した。
出会い系サイトへのアクセス規制を行うことについては、「ユーザー自身の選択制としているので、対象は公式サイト、非公式サイト関係なく、すべて対処にするのが基本的な考え方だ。どの程度、(公式サイトの売り上げなどに)影響があるのかはやってみなければわからない」とした。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」