インテル、アジアで複数通信間のローミングを推進

 米Intelとシンガポールの情報通信機関IDA(Infocomm Development Authority)は、相互運用が可能な標準規格ベースの無線LANアーキテクチャ開発で提携を結んだ。共同プロジェクトIDA-Intel Wireless Hotspots and Networking Initiativeを立ち上げ、混然としたネットワーク基準を合理化し、ユーザーが有線/無線を問わずにネットワーク接続を簡単に行える環境の提供を目指す。

 現在、ネットワーク関連団体と企業は、Wi-Fi対応公衆無線LANアクセスポイント(ホットスポット)間のローミング向上に取り組んでいる。ホットスポットとは、無線インターネットアクセスが提供されている公共の場所のこと。Wi-Fiは、IEEE(米国電気電子学会)の無線LAN規格802.11bや802.11a、あるいは今年半ばに最終承認される予定の802.11gに準拠した無線ネットワーク技術を指す。

 数多くのサービスプロバイダが様々な無線プラットフォームをホットスポットに提供しているため、モバイルデバイスを利用するユーザーは場所を移動するたびに、複雑な料金、パスワード、設定を変更するのに孤軍奮闘しなければならない。

 「国際電話やウェブの利用者は、自分の電話やURLがどのように転送されているかということは気にしない。彼らが必要とするのは、他人と通話したり、インターネットで情報を入手するための機能と、その機能がどこでも利用できる環境だ」(IDAの最高経営責任者、Tan Ching Yee)

 このような状況を背景に、IntelとIDAは共同でアーキテクチャの開発に取り組む。両社によるアーキテクチャをデバイスメーカーや無線サービスプロバイダが導入すれば、自動的にネットワークの切り換えやローミングを行う公衆無線LANアクセスポイントを提供できる。

 共同プロジェクトでは、まずIntelが主体となり、無線LAN、WAN、ケーブルネットワークで認証、許可、課金を行う共通の手段を研究する。その後、IDAがアジアの関連企業と実験を行った上で、米国のGSM AssociationやWi-Fi Allianceに申請し、普及を図る。

 IntelとIDAは共同プロジェクトに合計225万ドルを出資する予定。業界の提携パートナーについては、今後2ヶ月以内に発表するとしている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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