米Cisco Systemsは米国時間2月24日、半導体やコンピュータの各メーカーに対し、ワイヤレス技術を無償でライセンス供与するプログラムを発表した。
具体的には、Wi-Fi技術を利用したワイヤレスネットワークのセキュリティ向上と有効範囲の拡張に向けたソフトウェアをライセンス供与する。Wi-Fiは、コンシューマーのあいだで過去1年に最も採用されているワイヤレス技術だ。しかし企業市場ではセキュリティ上の問題から導入があまり進んでいない。
同社は半導体やコンピュータの主要メーカーと提携し、このような懸念を取り除きたい考えだ。
プログラムに参加する半導体メーカーは米Intel、米Texas Instruments、米Atherosなど。これらの提携半導体メーカーを合わせると、クライアント参照設計市場の90%以上のシェアを占めるという。米IBMと米Hewlett-Packardなどのコンピュータメーカーは、Ciscoの技術を用いたチップを搭載した新しいノートパソコンを今年後半に発売する計画を明らかにした。そのほかにも米Agere Systems、米Atmel、米Intersil、米Marvellなどが同プログラムへの参加を表明している。
各企業は今回のCisco Compatible拡張プログラムに参加することで、顧客企業におけるWi-Fi技術の導入促進を図る。同プログラムではワイヤレスネットワークにおけるセキュリティの強化、不正なアクセスからの保護、音声機能と管理機能の向上に注力する。
提携を通じて開発した装置やデバイスは、Ciscoのネットワーク装置と互換性を持つことになる。Ciscoは、自社のネットワーク装置と互換性が確認された新製品に対し、Cisco Compatibleロゴの使用許可を与える。
ちなみに米In-Stat/MDRの最近の調査によると、2002年のWi-Fi対応装置は前年比65%増の1160万台に達する見込みである。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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