KDDI、CASプラットフォームを利用したサーバ型放送を公開実証

 KDDIは、デジタル・インタラクティブ・ダイナミクス(以下、DIDS)、三菱商事、全国独立UHF放送協議会(以下、独立U協)とともにCASプラットフォームを利用したサーバ型(受信機蓄積型)放送の公開実証を行ったことを発表した。8月30日から9月6日の期間に兵庫県神戸市で行われた実験は、地上波デジタル放送波を利用した国内で初の試み。近畿総合通信主催の「地域情報の提供のための地上デジタル放送の活用に関する調査研究会」の調査研究の一環でもある。

 サーバ型放送は2006年度に開始が予定されている。映画などの映像コンテンツを、ハードディスクを内蔵し大容量蓄積機能をもった受信機に配信、視聴制御や課金管理などを行うといったものだ。暗号化された有料の番組を受信機に蓄積し、利用者が逐次暗号を解いて視聴するだけではなく、コンテンツ配信後にも番組提供者が利用料金などの条件を変更することができるようになっている。また、会員制など限定した視聴者を指定して暗号を解き、無料でコンテンツ配信を行うモデルもあり、単なる有料コンテンツの提供だけではなく、企業や会員サイトのサービスや、自治体の情報提供サービスなどへの応用が期待されるとしている。今回の実験は、実際の放送に先駆けて新しいサービスモデルの検討を行うのが目的だ。

 この実証において、KDDIはCASプラットフォームとネットワークの構築を担当している。コンテンツの提供は三菱商事と独立U協が、コンテンツのBMLをDIDSが行った。協力各社はそれぞれの立場から、サービスモデルの検討を重ねてきた。KDDIは今後もさらにサービス開発等の検討を行い、地上デジタル放送におけるサーバ型放送の活用促進に寄与したいとしている。

KDDI

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