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通信機器EMS企業のエルコテック、「製造拠点は100%低コスト地域に」

2004/06/10 17:45
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 エルコテック・ジャパンは6月10日、通信関連機器に特化したEMS(Electronics Manufacturing Service)企業としての同社の位置づけを説明すべく記者発表会を行った。EMSとはアウトソーシングの一種で、メーカーからの受託によって電子機器の生産を行うサービスのこと。製品の設計段階から行うケースもあり、一般的なOEM(Original Equipment Manufacturer)よりもメーカーとの結びつきが強くなる。

 エルコテックは、ヨーロッパで1984年に設立された通信関連機器のEMS企業で、「EMS業界の中ではヨーロッパでナンバーワン、携帯電話機EMSでは世界ナンバー2」と、エルコテック・アジア社長のハンヌ・ケイナネン氏は主張する。同氏によると、2003年度にアウトソーシングで製造された携帯端末のうち、エルコテックで製造されたものは16%を占めるという。

エルコテック・アジア社長のハンヌ・ケイナネン氏

 エルコテックの強みはどこにあるのか。ケイナネン氏は、「通信関連機器という1業界に特化することで、業界内での強みを発揮することができ、信頼度が高くなる」と述べる。メーカーは、設計段階から業務委託できるEMS企業との関係を強める傾向にあり、業界に特化することでメーカーとよりよい関係が結べるというわけだ。

 また同氏は、エルコテックがこれまで買収を行わず、自社の工場を自力で作り上げつつ拡大を続けたこともアピールする。「すべて自社で作り上げた工場であるため、製造工程や機械、管理方法をはじめ、企業内のデータベースをはじめとするITシステムが共通している」とケイナネン氏。「ある競合企業では、買収ばかり続けているため37種類ものITシステムが存在し、情報共有ができなくなっている。エルコテックはすべてが共通なので、工場間のやりとりもスムーズで、新たな地域でビジネスをはじめる際にもこれまでのシステムをそのままコピーすることができる」(ケイナネン氏)

 さらにエルコテックは、製造の100%を低コストの地域で行っているため、「他社のEMS企業よりコスト効率が高い」とケイナネン氏は言う。現在同社は中国、ハンガリー、ロシア、メキシコなどに工場を抱えており、10日にはインドでも製造拠点を建設すると発表している。インドの工場は、6〜9カ月以内での完成を予定しており、最終的に約1000名を採用したいとしている。

 日本法人は1998年に設立、現在NEC、住友金属マイクロデバイス、キヤノン、富士ゼロックス、松下電器産業といった顧客を抱えている。今後は「メーカー数社と戦略的パートナーシップを結び、日本の携帯端末メーカーから選ばれるようなEMS企業となりたい」と、エルコテック・ジャパン社長のミカ・マキネン氏は述べる。

 日本のメーカーは最先端技術をブラックボックス化し、すべて自前で製造を行うことが主流となりつつあるが、エルコテックとしては「技術が成熟しきった製品をグローバル展開する際に、その地域ごとに合ったサポート体制でサービスを提供できることが強み」という。ケイナネン氏は、「われわれはサービス企業であり、自社ブランドの製品を持つ予定はない。メーカー各社は、自社の強みを生かせる部分は今後も内製を続けるだろう。最先端技術ではないが、製品をグローバル展開したい場合に、われわれがメーカーを援助できることは多いはずだ」と述べた。

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