NECが、屋外向け広域無線LAN用基地局の配置設計システム、RADIOSCAPE-WANを開発した。同社が6月4日に明らかにしたもの。「この種のシステムの開発は世界で初めて」(同社)
RADIOSCAPE-WANは、同社の屋内無線LANシステム向け電波伝播シミュレーター、RADIOSCAPEを高機能化し、屋外の無線LANシステム設計に対応させた。
同設計システムは、ウェブ上に設けた無線環境解析サーバと、そのサーバに接続するクライアントで構成する。サーバは地図データの管理と基地局の配置設計を担当し、クライアントはサーバの地図データを利用した設計対象エリアの設定、設計結果の表示を行う。サーバはクライアントから入力される地形や建物の影響を考慮し、最小の基地局数で最大のエリアカバー率を実現するよう基地局の設置場所/送信電力/チャネル周波数配置を最適設計し、設計結果をクライアントに提供する。「無線に関する高度な専門知識が無くても、容易にシステムを設計/構築することが可能となる」(同社)
RADIOSCAPE-WANの主な特徴は以下の通り。
「東京23区の90%をカバーする基地局の数は、単純に規則配置すると1万4000台必要になる。同システムを利用すると、これを約9300台まで削減できる。また従来の設計手法では実際に基地局を配置してサービスエリアを測定していたが、この処理を計算により自動化できるので、設計期間の大幅短縮が可能となる」(同社)
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