メディアレップ大手のデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)は10月27日、検索エンジンマーケティング(SEM)を手がけるアイレップを連結子会社化するために株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表した。両者は2010年5月頃から協議を重ね、アイレップもこのTOBに賛同している。
TOBは1株あたり10万円で、10月28日から11月29日まで実施される。アイレップは大阪証券取引所JASDAQグロース市場に上場しているが、子会社化以降も上場維持を希望している。アイレップ株の10月27日の終値は7万7000円で、TOBの発表を受けた10月28日の取り引きでは10万円にさや寄せする形で買いが集まり、ストップ高買い気配で値が付かない状況だ。一方のDACは同スタンダード市場に上場しており、10月28日の株価は急伸している。
両者のこれまでの主な関係は、まず2007年12月にリスティング広告を中心としたサービス提供を行うレリバンシー・プラス(DACの持ち株比率51.00%)を共同で設立した。その後、2009年6月にDACがアイレップ株式の20.55%(5704株)を取得して、同社を持分法適用関連会社にし、提携関係を強化してきた。レリバンシー・プラスについては、TOB成立後に2011年1月1日付けでアイレップの完全子会社にする予定だ。
このように、両者はアイレップが強みとするSEM領域で協業してきたが、競合が乱立する中で中長期的に確固たる地位を確保し続けるには、さらなる連携の強化が必要だと考え協議を重ねてきた。今後、事業シナジーの強化やスケールメリットの追求、グループとしての経営効率化を図り一段の成長を目指す。TOB後の具体的な施策は以下のとおり掲げている。
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