UPDATE Microsoftの上級弁護士は米国時間9月13日、ロシア政府が国内の反体制派のコンピュータを監視する手段として、Microsoftの不正利用防止対策を利用しているとの報道を受け、同社が対応に乗り出したことを明らかにした。
Microsoftの法律顧問であるBrad Smith氏はブログ投稿のなかで、ロシア政府がMicrosoftの不正利用防止対策を口実に反体制派と疑われるグループのコンピュータを捜索しているとのThe New York Timesの報道について、外部の法律事務所に依頼して調査しているところだと述べている。またこれとは別に同紙で報道された、Microsoftが契約している弁護士のなかに、悪徳警官と手を結んで不正利用問題にからめて企業を脅しているものがいるという問題についても調査中だという。
Microsoftはまた、こういった悪用を防ぐための取り組みとして、一部の国の非営利団体や新聞社が同社ソフトウェアを無料で利用しやすくすることも含め、さらに対策を進めることを考えているという。
「政治的主張を抑圧したり個人的利益を不正に得たりするために知的財産権を悪用するような行為は、断固として認めないということをはっきりさせたい。こうした行為を誘発したり、可能にしたりするものをすべて排除するため、ただちに取り組みを始めている」と、Smith氏はブログ投稿で述べている。
Smith氏の発言は、ロシア政府が非正規品のMicrosoft製ソフトウェアを調査するとの名目で、監視対象にしたいと考えるグループのコンピュータを捜索しているとする、The New York Timesの記事を受けたものだ。この記事では、Microsoftが契約している弁護士がこれに協力している可能性が示唆されている。またロシア政府の問題とは別に、もう1つの記事では、Microsoftが契約している弁護士のなかに、悪徳警官と結託して、不正利用問題にからめて企業に金銭を強要している者がいると報道されている。
「Microsoftの法律顧問として看過できる記事ではなかった。この記事には、当局がMicrosoft製ソフトウェアに関する不正利用容疑を利用してコンピュータを没収し、NGOなどの公益擁護団体を苦しめている事例が述べられている。また、われわれが契約している法律事務所の弁護士が、こうした問題の解決に寄与するどころか、事態をさらに悪化させていることが示唆されていた」とSmith氏は語っている。
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