顧客データへのアクセスをめぐって、このところResearch In Motion(RIM)と対立していたインドが、今度はGoogleやSkypeにも手を伸ばそうとしている。
Bloombergその他の報道によるとインド政府は、RIM、Google、Skypeの3社に対し、インド国内にローカルサーバを設置して、暗号化されたメールなどの通信に治安当局がもっと簡単にアクセスできるようにすることを求める意向だという。
インドのG. K. Pillai内相は米国時間9月1日、GoogleとSkypeに対して、治安当局によるデータへの「合法的アクセス」を可能にするよう求める通知を送る、と記者団に語った。武装勢力やテロ組織が暗号化されたネットワークを利用して攻撃を計画する可能性があることから、彼らと戦うにはこうした通信へのアクセスが不可欠だとインド政府は考えている。
The Associated Pressによると、Pillai内相は記者団に対し、「インドで通信サービスを運営する事業者はインド国内にサーバを設置し、法執行当局がアクセスできるようにすべきだ。この方針については、『BlackBerry』を製造するRIMだけでなく、それ以外の企業に対しても明確に伝えている」と語ったという。
インド政府は、BlackBerryでの通信と同様に、厳重に暗号化されている「Gmail」のデータに目をつけ、Googleをターゲットにしようとしている。また、Skypeを介したインスタントメッセージのやりとりも監視したいと考えている。これまでの報道は、GoogleとSkypeが8月31日の段階でローカルサーバの設置を求める通知を受け取っていた可能性があることを伝えていた。だが、Googleの現地法人は9月2日、これまでのところインド政府から連絡はないと米CNETに語っている。
インド内務省のウェブサイトに掲載された8月30日付けのプレスリリースには、「通信ネットワークを経由する通信はすべて、法執行機関がアクセスできるようにすべきであり、サードパーティーを含むすべての通信サービスプロバイダーはこの方針に従わなければならない」と書かれている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス