米エネルギー省のOak Ridge Leadership Computing Facilityと同施設の「Jaguar」システムは、高速スーパーコンピュータのTOP500ランキングで首位の座を守ったが、中国の新しい「Nebulae」がわずかな差で2位になった。
このTOP500ランキングは、ドイツのハンブルクで開催のISC’10カンファレンスで、現地時間5月31日に発表された。ランキングを作成したのは、ドイツのマンハイム大学のHans Meuer氏、国立エネルギー研究科学コンピューティングセンター(National Energy Research Scientific Computing Center:NERSC)/ローレンスバークレー国立研究所のErich Strohmaier氏とHorst Simon氏、テネシー大学ノックスビル校のJack Dongarra氏だ。
中国が2009年後半に満を持してスーパーコンピュータ分野へ送り込んだNebulaeは、2.98ペタフロップスの理論ピーク性能を誇っており、現在、世界で最も高速なシステムだ。1ペタフロップスは、毎秒1000兆回の演算を行える処理能力を意味している。
Nebulaeは、中国の深センにある国立スーパーコンピュータセンターに設置されており、Intelの「X5650」プロセッサとNVIDIAの「Tesla C2050」GPUを搭載した「Dawning TC3600 Blade」システム上で動作する。LINPACKのベンチマークによるNebulaeの性能は1.271ペタフロップスだったため、今回のランキングでは2位になった。Dawningはアジアに拠点を置く高性能コンピューティングベンダーだ。GPUアクセラレータを備えたスーパーコンピューティングシステムは、理論値の上限が高くなる。
Jaguarは1.75ペタフロップスで、首位の座を堅持した。Jaguarの理論ピーク性能は2.3ペタフロップスで、約25万コアだった(Jaguarの動作についての文書はこちらを参照)。
3位はロスアラモス国立研究所に設置されている「Roadrunner」で、性能は1.04ペタフロップスだった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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