日本マイクロソフトは4月25日、開発者向けイベント「Windows Developer Days」の2日目を開催。キーノートとして同社の執行役デベロッパー&プラットフォーム統括本部長の大場章弘氏が「Metroはなにをもたらすのか?」をテーマに、Metro開発の特色を具体例を交えて紹介した。
オープニングは軽快なギターと電子バイオリンの音に乗ってスタートし、VOCALOIDの歌声が会場に響き渡る。初音ミク登場か? と思いきや、画面に登場したのは、歌い踊るWindows開発者にはお馴染みのクラウディア窓辺。
それを受けて大場氏が登場。Metroアプリケーション開発について、「新しいアプリケーションスタイルが、開発者の皆さんが今まで慣れ親しんできた言語を使って、さまざまなデバイス上で実現できる。ビジネスの可能性としても、Windows Storeが登場し、独自に広告を埋め込むことも可能となる。さらに、Windows 8はクラウドやソーシャルに即対応できるアーキテクチャで、まさに開発者の皆さんの腕の見せ所となるものであるという3つの視点から、具体例を含めてご紹介する」と説明した。
これを受けて同社のテクニカルソリューション エバンジェリストを務める西脇資哲氏が、新しいアプリ体験の具体的な例として次の4つのアプリケーションを紹介した。
(1)オープニングに使われたクラウディアの歌とダンスでお馴染みの「MikuMikuDance(MMD)」を作成するための楽曲作成、3Dモーション作成のためのアプリケーション群と、作成した動画を共有するためのニコニコ動画との連携の実例 (2)Metroスタイルに対応したソーシャルゲーム「幕末Spirit」と「Seattle QUEST」のタブレットでの操作 (3)地球書店のコミック用アプリケーションを活用したMetroスタイルのセマンティックズーム活用 (4)携帯用放送局BeeTVの提供するDRMとPlayReadyをサポートしたスナップ表示機能を使った音楽配信
西脇氏は「今回紹介したものは、いずれも日本が誇る技術に支えられたものであり、技術を超えたカルチャーとして根付いているものばかり。それを支えるのはアプリケーションであり、開発する皆さんの力」と開発者の重要性を訴えた。
これらのアプリケーションやサービスは、長いものでも1~2カ月、短いものは1~2週間程度で開発されたものばかりだという。短期に開発ができる要因として「Metroが優れたアーキテクチャを持っていること、使いやすい開発環境がそろっていること」(大場氏)を挙げる。
開発ツールについては同社のデベロッパー・エバンジェリストの髙橋忍氏が「開発者の皆さんにとっては、Metroアプリケーションは本当に簡単に開発ができるのか? という点が最も気になる点になると思う。そこで今回、ライブでMetroアプリケーションを開発する過程をご披露する」とデモの中でRSSリーダーを開発するデモを行った。
Metroアプリケーションを開発する場合、さまざまなテンプレートが用意されているので、それを利用することで簡単にア プリケーションを開発できる。髙橋氏もテンプレートを活用しながら、短時間でRSSリーダーを開発してみせた。スナップショット機能を使うことでグラフィックのデバッグなどの作業も行えるため、ハイエンドグラフィックを利用したソフトを開発していた人の開発に生かすこともできる。
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