gumiは9月29日、スマートフォンおよびフィーチャーフォン向けソーシャルゲームの開発拠点として、福岡県福岡市に「gumi福岡オフィス」を開設した。
gumiは、創業以来ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)に関連する事業を展開している。現在では、グリーの運営するSNS「GREE」を中心としたソーシャルゲームプラットフォームに対し、ソーシャルゲームを提供。中でも「任侠道」はユーザー数百万を誇る。そのほか、「さんごくっ」「デュエルサマナー」「海賊道」などのゲームを提供している。
今回開設したgumi福岡オフィスには、当初東京からスタッフ6名が派遣される。ゲーム開発の1チームがまるまる移るという形だ。今後は東京とは独立した形で積極的に現地採用を進め、ゲームの開発から運営までを一貫して行う体制を構築するという。
年内にも福岡発のゲームを提供するほか、2012年4月には数十人規模の体制を整える。「各拠点でそれぞれアプリ1本をリリースして、『打倒東京』、『打倒福岡』と言えるような独立した体制を作りたい。外注的な立ち位置でなく、1つの事業部として運営する」(gumi執行役員経営企画部長の川本寛之氏)。
今回の開発拠点開設には、いくつかの意図があるという。まず1つは人材面でのリソース不足だ。東京にはグリー、ディー・エヌ・エー、ミクシィといったSNSのプラットフォーマーに加えて、数多くのソーシャルゲーム開発会社が集中している。エンジニアの数は少なくないが、必要とされる場所はほかの地域より圧倒的に多い。関西や中部などの主要都市を見ても、人材面で競合となるコンシュマーゲームの制作会社が散在している。そんな中で九州エリアは比較的ゲーム制作会社も少なく、そもそも土着のエンジニアが多いのだという。
また、東日本大震災のような天災も含めて、さまざまなリスクを分散する観点でも、九州エリアでの拠点開設が重要だと判断したという。
さらに海外展開を進めるグリーの戦略をふまえ、gumiでも海外での展開を視野に入れている。そのトライアンドエラーを行うという意味もある。「まず福岡に拠点を作ってうまく回すのは、その第一歩にもなる。来年には海外展開も考えている」(川本氏)。
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