中国最大のEコマースサイトであるAlibaba.comは現地時間2月21日、サイト上での詐欺行為が社内調査で明らかになったことを受け、2人の上級幹部が辞任したと発表した。
Alibaba Groupの会長を務めるJack Ma氏は声明(PDFファイル)で、Alibaba.com最高経営責任者(CEO)のDavid Wei氏と最高執行責任者(COO)のElvis Lee Shi-Huei氏は、詐欺には関与していないが、同社の「誠実性を重んじる文化」における「組織的な破たん」の責任をとったと述べる。
同サイト上には2009年と2010年にかけて、2300以上の詐欺店舗が「Gold Supplier」として登録され、海外の購入者向けに安価で電気製品を販売していた。しかし、支払いを受領しても商品が届けられていなかったとMa氏は述べた。同氏によると、こうした詐欺サイトで購入者が受けた被害額は、平均で1200ドル未満だったという。
同社の約5000人のスタッフのうち、およそ100人の販売担当者が、同社の審査方法を免れるための支援をこれらの店舗に提供していたとMa氏は明らかにした。
Ma氏は「これらの店舗の大多数は、意図的な詐欺を企てる世界規模のバイヤーらによって設置されたものだったことが判明した」と述べる。「加害者らの手口からは、Alibaba.comプラットフォームの誠実性に対し、違法な利益を得るために体系的かつ組織的な攻撃を企てたことがうかがえる」(Ma氏)
姉妹企業であるオンラインショッピングウェブサイトTaobao.comのCEOを務めるJonathan Lu氏が、Wei氏に代わってAlibaba.comのCEOに就任する。
世界中に5300万人の登録ユーザーを抱えるAlibabaの株式の40%は米Yahooが所有しており、Alibaba.comはYahooの中国検索エンジンを稼働している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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