Hewlett-Packard(HP)は数週間前にPalmを12億ドルで買収する意向を発表したとき、Palmの「WebOS」に関して大きな計画を抱いていた。最高経営責任者(CEO)のMark Hurd氏は米国時間5月18日、HPの2010年第2四半期決算発表の場で、同モバイルOSに対する計画について、新たにいくつかの詳細を明らかにした。
HPは「接続型モバイルの分野で弊社の知的財産を強化」するために、Palmを買収するとHurd氏は18日に述べた。「われわれは、スレートやウェブ接続型プリンタなど、様々なフォームファクタでWebOSを利用するつもりだ」(Hurd氏)
WebOSはタッチスクリーンをサポートするモバイルOSなので、HPが同OSでタブレットに狙いを定めていることを予測するのは簡単だった。HPのTodd Bradley氏はその後、HPはWebOSに「大規模な投資」を行い、同OSをスレートPCやネットブック、携帯電話に搭載する予定だとアナリストに述べ、そうした予測が正しいことを認めた。しかし、プリンタについてHPが言及するのは今回が初めてだ。
HPにとって、プリンタは重要な事業である。直近の四半期、HP全体の売上高は300億ドル超だったが、そのうち64億ドルはイメージングおよびプリンティング部門の売上高だった。従って、HPが同社の最新の武器であるWebOSをその分野で活用したいと考えるのは、それほど意外なことではない。
しかし、プリンタにモバイルOSは必要なのだろうか。おそらく、HPは必要だと考えているのだろう。HPはこのところ、「PhotoSmart Premium TouchSmart Web」プリンタのようなウェブ接続型プリンタを積極的に売り込んでいる。HPは実際にこれらのプリンタ向けのアプリケーションストアを開設しており、ユーザーはそこから「Fandango」や「Snapfish」アプリケーションをダウンロードして、ウェブにある映画のチケットや写真をプリンタから直接印刷する、といったことが可能だ。
HPが現在、同社のプリンタ戦略に野望を抱いていることを考えると、既にスマートフォンやタブレットにインストールされているアプリケーションと同期化したり、それらにアクセスしたりできるOSという方向性は、それほど意外な感じはしない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。 原文へ
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