Microsoftは米国時間5月18日、オンラインソフトウェア企業Salesforce.comに対する大がかりな威嚇射撃として、同社が9件の特許を侵害していると主張し、米連邦裁判所に提訴した。
シアトルの連邦地方裁判所に提出された訴状(PDFファイル)では、損害賠償金と一時的および恒久的販売差し止め命令の両方を求めている。具体的には、Microsoftは陪審による裁判を要求しているほか、Salesforce.comによる特許侵害が意図的なものだと訴えて、賠償金を3倍に増額するとともに、Salesforce.comに対し訴訟費用などの経費を負担するよう命じることを求めている。
Microsoftで副法律顧問を務めるHoracio Gutierrez氏は、声明で次のように述べた。「Microsoftは、過去数十年にわたってソフトウェア業界のリーダーおよびイノベーターであり続け、素晴らしいソフトウェア製品とサービスを市場にもたらすために毎年数十億ドルもの投資を続けている。当社には、顧客、パートナー、株主のためにこうした投資を保護する責任があり、したがって他者が当社の知的財産権を侵害するのを傍観するわけにはいかない」
問題となっている特許は、さまざまなバックエンド機能とユーザーインターフェース機能を扱っており、「組み込みメニューを持つウェブページを供給し表示するためのシステムと手法」に関するものから、「コンピュータディスプレイで複数のツールバーを並べるための手法とシステム」に関するものまで、多岐にわたる。
Microsoftは、独自のオンライン顧客関係管理(CRM)ソフトウェアを販売しているが、今回訴えの対象としている特許はいずれも、CRM製品と明確に関連付けられているわけではない。
Salesforce.comの関係者は、この件についてコメントを拒否した。
Microsoftによれば、同社はSalesforce.comに対し、特許侵害の疑いに関して1年以上前に初めて通知したという。Microsoftの関係者は、自社の特許を侵害したと考えられる他のオンラインソフトウェアメーカーにも通知したかどうかについては、コメントを拒否した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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