Microsoftは米国時間4月27日遅く、Googleの「Android OS」が自社の知的所有権(IP)を侵害していると初めて公然と主張した。
Microsoftに近い人物によると、同社は、AndroidがMicrosoftの特許を保有するテクノロジを侵害しており、侵害の範囲はユーザーインタフェースからその基礎となるOSにまで広範に及ぶと考えているという。
Microsoftの次席法務顧問であるHoracio Gutierrez氏は米CNETに対する声明で、Microsoftは訴訟を起こすことなく知的所有権のライセンス問題を解決したい意向であるが、「競合がわれわれのイノベーションにタダ乗り」させないようにする責任があると述べた。
このたびの声明の前には、MicrosoftとHTCが新しい特許契約を結んだことを発表した。HTCはこれにより、GoogleのAndroid OSを稼働する携帯電話でMicrosoftの特許を保有するテクノロジを利用する権利を手に入れる。Microsoftは、そのほかの携帯電話メーカーと協議中であると述べた。
「われわれはまた、他社によるIP侵害を解決するため、ライセンスに対して率先したアプローチを首尾一貫して取っている。そして、Androidモバイルプラットフォームに関連するわれわれの懸念を解決するため、複数のデバイス製造会社と話し合っている」(Gutierrez氏)
MicrosoftとHTCは両社の合意に関する金銭的条件は明らかにしなかったが、「MicrosoftはHTCからロイヤリティを受け取る」ことは明示した。この契約はHTC製のすべてのAndroidベース携帯電話をカバーする。Googleが直接販売する「Nexus One」も含まれる。
Gutierrez氏はこのたびの契約を発表するプレスリリースで、「HTCとMicrosoftは、技術的および商業的協業で長い歴史がある。今日の合意は、産業リーダー企業らがいかにして知的所有権を解決する商業的協定に至るかを示す一例である」と述べた。「HTCとの協業が継続できて光栄だ」と述べている。
Microsoftはこの数年、Linuxベースの製品が同社特許を侵害していると主張し、オープンソースのOSをベースとしたデバイスを製造する企業らとのライセンス契約を模索してきた。同社はこうした契約を多く結んできたが、HTCとの契約はAndroidをカバーする初めてのものとなる。
Androidは、Linuxをベースとしているが、そのほかのモバイル特有のインターフェースやプログラムを含んでおり、ここがMicrosoftの特許を侵害している領域である可能性もある。Androidが具体的にどの部分で特許を侵害しているのか、Microsoftにコメントを求めたが回答は得られなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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