ソーシャルネットワーク構築サービスを提供するNingは、40%の従業員を解雇し、広告収入型の無料サービスを廃止する。ほんの1カ月前には、共同創設者であるGina Bianchini氏が同社を退社している。
Bianchini氏がシリコンバレーの伝説的人物Marc Andreessen氏とともに創設したNingは、これまでに1億1900万ドルものベンチャーキャピタルを調達した。2008年初めのラウンドでは、6000万ドルもの資金を調達し、それを、景気低迷期を切り抜けるための「核の冬」に対する備えにたとえたAndreessen氏の発言は有名である。
Ningの最高執行責任者(COO)で、Bianchini氏の後任として最高経営責任者(CEO)に就任したJason Rosenthal氏が米国時間4月15日、同社の従業員らに対して送信した電子メールのメッセージを、業界ブログTechCrunchが入手した。同氏は、これまでのところNingが成功を収めてきた事業はプレミアムネットワークであるため、同社はこれに重点を置く予定であることを説明している。追加的な機能を提供するプレミアムネットワークは、広告収入型ではない。
Rosenthal氏のメッセージでは、成功を収めた同社の有料ネットワークをいくつか列挙した後で、「われわれは戦略を変更し、この大きな機会を獲得するために、われわれのリソースの100%を、成功する製品の構築に投入するつもりである」と説明している。「無料サービスは段階的に廃止する予定である。既存の無料ネットワークは、有料のプレミアムサービスに移行するか、Ningから脱退することが必要になる」(Rosenthal氏)
人員削減により、同社の従業員数は167名から98名になる予定である。
Rosenthal氏は、後に出した報道陣向けのメッセージにおいて、「90日以内に、Ningのネットワーククリエーター向けの多種多様な新しいプレミアム機能およびサービス、新しいモバイルエクスペリエンス、そして新しいAPIセットを含む、次世代のNingをローンチする予定である」と説明した。また同氏は、Andreessen氏とともに「今回の人員削減の影響を受けるすべての人々が、他の企業において素晴らしい機会を見出せるように、尽力する」と付け加えた。
Ningはこれまでにも、方向転換を伴う大きな決断をいくつか下している。2009年初めには、ポルノ向けネットワークを禁止したことにより、自らの決断でページビューの5分の1を失うことになったが、その数カ月後には、トラフィック数が回復し、同プラットフォーム上に作られたネットワーク総数が100万件に達したと述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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