特許権、そして誰がそれを侵害しているのかをめぐるNokiaとAppleの法廷闘争は、まだまだ終わりそうにない。Nokiaは米国時間2009年12月29日、米国際貿易委員会(USITC)に訴状を提出した。
USITCへ提出した訴状の中で、Nokiaは「Apple製の携帯電話とポータブル音楽プレーヤー、コンピュータの事実上全て」において、AppleがNokiaの保有する特許7件を侵害していると主張した。
Nokiaが主張する特許侵害は、ユーザーインターフェースやカメラ、アンテナ、電源管理技術を含む、Apple製品の主要機能と結びついている。それらの技術には、Nokia製品により良いユーザー体験と安価な製造コスト、そして長時間のバッテリ寿命をもたらしている、と同社は述べる。
Nokiaは10月、AppleがNokiaの保有する携帯電話関連特許10件についてライセンス料の支払いを拒否しているとして、デラウェア州の米連邦地方裁判所にAppleを提訴した。2007年に発売された初代モデルを含む全ての「iPhone」モデルはそれらの特許を侵害している、とNokiaは主張する。
Appleは12月、NokiaがAppleの保有する13件のiPhone関連特許を侵害しているとして、反訴した。
「われわれのデラウェア州での訴訟は、Nokiaのワイヤレス規格への投資にただ乗りしようとするAppleの企てに関するものだ。一方、29日のITCへの提訴は、Nokiaのプロプライエタリな革新を基にビジネスを構築するAppleの慣習を対象としている」とNokiaの特許ライセンシング担当ゼネラルマネージャーであるPaul Melin氏は声明の中で述べた。
「Nokiaは、小型電子機器で使用される多くの主要技術の開発において、中心的な役割を果たしてきた」とMelin氏は述べた。「今回の行動(29日のUSITCへの提訴)の目的は、そうした先駆者的な開発の成果を守ることだ」(Melin氏)
NokiaのUSITCへの提訴についてAppleにコメントを求めたが、すぐには回答を得られなかった。USITCは、特許や商標、著作権の侵害に関する不公正な商慣行などの問題を調査する独立連邦機関である。
Nokiaによれば、同社はこの20年間で、約400億ユーロ(約575億ドル)を研究開発に費やし、「1万1000件以上の特許ファミリーを含む、ワイヤレス業界でも屈指の強力で広範な知的財産権(IPR)ポートフォリオ」を構築してきたという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。 原文へ
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