On2 TechnologiesはGoogleによる買収計画に関して、米証券取引委員会(SEC)に最新情報を提出した。鍵となっているいくつかの問題に決着をつけるのが狙いだ。
動画圧縮ソフトウェアの開発を手がけるOn2は米国時間12月7日、提出した文書には合併の骨子とFAQが含まれていることを明らかにした。
On2は8月5日、1億650万ドルでGoogleに買収されることに合意した。この買収契約は、既にOn2の取締役会の承認を受けている。買収条件として、On2の株式1株がGoogleの普通株式60セント相当と株式交換される。
取締役会が株主の承認を切望するなか、On2は買収が実現しなかった場合の同社および株主に対するリスクについて、要点を説明した。On2の合併関連費用は既に200万ドルを超えており、合併が失敗に終わった場合にはこの費用の責任をとらなければならない、と同社は述べた。On2の手元資金はわずか220万ドルなので、そのような負債は間違いなく同社に損害を与えるだろう。
Googleによる買収が実現しなければ、On2は事業を続けるために、一部資産の売却や社債発行、さらなる株式の発行などによって追加資金を調達しなければならなくなる可能性がある、と同社は述べた。
さらにOn2は、高いスキルと資格を持つ従業員の雇用と維持にも苦労していることを認めた。この難題は、従業員が将来的にOn2ではなくGoogleで働くことになると分かっていれば、解決できる可能性がある。しかし、買収手続きが前進しなければ、優秀な従業員を引き入れたり、維持したりできないことにより、On2の売上高は大きな影響を受けるとOn2は考えている。
On2によれば、利害衝突を避けるため、同社の取締役会のメンバーがGoogleの取締役や役員、従業員になったり、今回の買収に関連してGoogleから金銭を受け取ったりすることはないという。
さらに、On2は株主側の懸念に対応するため、FAQもリリースした。On2の取締役会はGoogleからの提案があって以来、ほかの企業から買収についていかなる提案も問い合わせも受けていない、と同社は述べている。さらに、FAQはOn2の取締役会と主要な幹部陣、彼らの合併への関わりについて、非常に詳しく説明している。
On2の取締役会は、株主が買収について投票する臨時会議を12月18日に開くことを決め、株主に買収を承認するよう促している。委任勧誘状の送付も完了している。株主の過半数が合併を承認し、ほかの全ての条件が満たされた場合、買収は会議終了から2日以内に正式決定となる、とOn2は述べた。Googleによれば、同社はOn2の技術をGoogle自身のウェブプラットフォームに組み込むことを計画しているという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。 原文へ
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