セブン&アイ・ホールディングスは12月7日、ネット通販事業に本格参入すると発表した。同日より、インターネット販売事業を担ってきたセブンアンドワイを社名変更し、セブンネットショッピングとなった。12月8日より「セブンネットショッピング(12月7日時点ではアクセス不可)」としてネット通販サービスをスタートする。
これまでの通販事業は、書籍やCD、DVDなどに特化したものだったが、セブンネットショッピングとして運営するのに伴い、食品や文具、ゲーム、ホーム&キッチンといった7カテゴリを追加し、11カテゴリ500万アイテムをそろえる。今後は総合ネット通販として、2010年末にはファッションや衣料品、2011年末にはチケットや旅行なども追加し、1000万アイテムへと拡大する考えだ。2012年には、売上げ1000億円を目指す。
特色として、スタジオジブリの全グッズが購入できる専門店やアーティストのグッズなどを展開するエイベックスショップといった「こだわりの専門店」も32店舗そろえた。2011年には300店舗に拡大したいという。
セブンネットショッピング 代表取締役社長の鈴木康弘氏は、「店舗では売り場に限りがあるため、売れ筋や話題の商品を中心に販売してきた。セブンネットショッピングは空間に限界はない。マイナーリーグからメジャーリーグへ昇格するように、ネットで売れた商品をリアル店舗へ展開する」と今後の展開を示した。
また、ユーザー同士がコミュニケーションできる「みんなの口コミ」コーナーや、買い物情報を一元管理できる「わたしの便利帖」といった機能も備える。口コミ情報をもとに、オリジナル商品開発もしていく考えだ。
セブン&アイ・ネットメディア 代表取締役社長の後藤克弘氏は、「川上の発想でなく、消費者を巻き込んだ川下の発想もしなくてはならない。みなさんが商品作りに参加していける空間を目指す」と語った。
後藤氏は「使い古された表現だが、まだ実は店舗とネットの融合を実現した例はないと思う。初めて、融合を実現する大きな志を持っている」と意気込みを見せる。
また、今回のネット通販の拡充によって「とりきれていないお客様を取り込めるのではないかと期待している。ネットとリアルの融合を掲げており、マイナスの効果は考えていない」(後藤氏)と語った。なお、商品は、セブン-イレブン店舗での受け取りもしくは宅配となる。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス