Oracleによる買収への準備を進めるSun Microsystemsは、同社の全世界従業員の約10%に相当する3000人もの人員を2010年中に削減する予定である。
米証券取引委員会(SEC)へ提出された書類によって米国時間10月20日に明らかになったこの人員削減は、Sun Microsystemsによる1年間で2度目の大規模レイオフとなる。Sunは2008年11月、同社の全世界従業員の約18%に相当する最大6000人の人員を2009年に削減する再編計画を発表していた。
SunがIBMからの提案を断った後、Oracleは74億ドルでSunを買収すると2009年4月に発表したが、Sunによる人員削減計画はその前に明らかにされた。ある情報源が当時、米CNET Newsに述べたところによると、IBMは依然としてSunに関心を抱いており、Oracleの動きに若干不意を突かれたという。
米司法省は8月にOracleによるSunの買収を承認したが、両社の合併にはまだ欧州委員会の承認が必要である。欧州委員会は、欧州の30カ国で構成される枠組みである欧州経済領域(EEA)において、両社の提携がデータベース市場の競争を脅かすことを懸念している。欧州委員会は両社の合併について、2010年1月19日までに最終的な決断を下すことになっている。
一方で、この遅延はSunの事業に財政的な混乱を引き起こしている。Oracleの最高経営責任者(CEO)であるLarry Ellison氏は9月、シリコンバレーでの業界会合において、「Sunは1カ月につき1億ドルを失っている。われわれはこの一件に決着をつけたいと考えている」と述べた。
この買収は、Oracleが考え方を変えたことを示す一例である。同社は合併を避けていた時期もあったが、近年はPeopleSoftやそのほかの多くのソフトウェア企業を吸収するなど、積極的に買収に取り組んでいる。Ellison氏は一時期、Sunを買収するという考えをはっきりと拒絶していた。
Sunが提出書類の中で述べたところによると、同社は今後の数四半期にわたって、7500万〜1億2500万ドルの再編費用が必要になると見ているという。
Oracleの広報担当者にコメントを求めたが、すぐには回答を得られなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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