Annals of Improbable Researchは先週、毎年恒例になっているイグノーベル賞授賞式の第19回目を開催した。2009年も、パンダの糞の応用や、指関節をポキポキ鳴らすことに関する長年の研究結果など、愉快な作品がならび、過去18回に劣らず、イグノーベルにふさわしい賞となった。
その中でも受賞作品の1つであるガスマスクブラは、見た目はばかばかしく滑稽ではあるが、なかなか奥深いものであった。
シカゴ在住のElena Bodnarさんはウクライナにいたときに、1986年のチェルノブイリ原子力発電所の事故による悲惨な被害を目の当たりにし、科学者としての活動を始めた。同氏は、女性がつけているブラジャーには、かわいらしいレースはついているかもしれないが、命を救ううえでは何の役にも立たないことに気が付いた。
授賞式でBodnarさんは、自身の発明品を披露した。これがあれば、チェルノブイリ事故発生時に被害者がヨード131を吸入せずに済んだかもしれないと同氏は述べる。同氏は、ピンク色のブラジャー(両胸部分が2つのガスマスクになる)を実際のノーベル賞受賞者に進呈した(そう、男性にも進呈。これで男性も、恥ずかしがらずに自宅内で人知れずブラジャーを身につけることができるようになった。実際の効果もあることは言うまでもない)。
同ブラジャーの特許抄録は、「positionable(配置可能)」という語を使用してみたりと、他の特許抄録と同様に退屈な内容となっている。
このブラジャーは以下のもので構成される。複数の着脱可能なカップ部分。各カップ部分は、(a)フィルター装置、(b)着用者の胸の中央部分に隣接して配置可能な1つめのパーツ、(c)着用者のわきの下に隣接する胸の外側部分に隣接して配置可能な2つめのパーツ、(d)弁装置。
ガスマスクとして有効に機能するには自分のカップサイズでは大きすぎるか小さすぎるのではないかと心配している女性のために。Bodnarさんによるとサイズは関係ないという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。 原文へ
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