NVIDIAは米国時間8月10日、同社のグラフィックス技術に関し、Intelおよび一連の回路基板メーカーとライセンス契約を締結したと述べた。
ゲームPC向けの大手グラフィクスチップサプライヤーであるNVIDIAは、同社の「Scalable Link Interface(SLI)」技術に関し、Intel、およびASUS、GIGABYTE、MSIなどのPCマザーボードメーカーとライセンス契約を締結した。SLIは、2枚以上のグラフィックスボードを接続する技術で、一般的にハイエンドのゲーム用端末に使用されるものである。
ライセンス契約により、Intelおよびその他の企業は、Intelの「Core i7」「Core i5」プロセッサに対応する「P55」マザーボードにおいてSLI技術を提供することが可能となる予定である。i5プロセッサはまだ出荷が開始していない。マザーボードとは、PCにおけるメインの回路基板である。
Intelは新しいチップを発売する前に同技術をライセンス契約するため、これは重大なことである、とNVIDIAは述べた。これは、2009年に入っての両社間のSLIライセンスの契約方法とは異なるものとなっている。
NVIDIAの広報を担当するBryan Del Rizzo氏は、「Intelが(新チップの)ローンチ前に契約を交わしたことは、非常に喜ばしいことである。以前は、ローンチ後に契約していた」と述べた。「ローンチ前の契約により、システム構築者やOEM(PCメーカー)の作業は容易になる」と同氏は述べた。
Del Rizzo氏が言及した以前の契約とは、前世代のIntel製マザーボードに対し、2009年2月に発表されたものである。
IntelのIntel Client Board Division担当バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーを務めるClem Russo氏は声明で、「NVIDIAのSLI技術は、われわれの新しいCore i7と『Intel DP55KG』デスクトップボードの高い処理能力を補完するものとして完璧である」と述べた。「この組み合わせは、2009年秋に最新型PCを構築または購入するすべての人にとって、間違いなく魅力的なものになる」と同氏は述べた。
Intel製のCore i7およびCore i5プロセッサに加え、NVIDIAのSLI技術は、Advanced Micro Devicesの「Phenom II」プロセッサにも提供される。
10日のライセンス契約は、IntelとNVIDIAの間で係争中のチップセットライセンスに関する問題とは関係ない、とDel Rizzo氏は述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス