Gartnerの新しい調査によると、最高情報責任者(CIO)の約42%が景気後退を受けて経費削減を実施したという。
米国時間6月8日に発表された調査報告によると、調査対象となった約900人のCIOの42%が、2009年の第1四半期の予算を削減したと回答したという。この結果は、調査を受けた1500人のCIOのほとんどがIT経費はあまり変化していないと回答した2008年第4四半期のGartnerの調査とは対照的なものになっている。
最新調査では、全CIOの54%が予算に変化はないと回答した一方で、4%は第1四半期の経費は増加したと述べた。
Gartner EXPの調査部門を率いるグループバイスプレジデントであるMark McDonald氏は、「CIOらは、ベンダー契約の見直しと人員削減が予算削減実施のための最重点項目であったと回答している」と述べた。「また、ITプロジェクトへの投資の削減よりも、社内リソースへの業務のシフトや設備投資の先送りが実施されたと報告している」(McDonald氏)
Gartnerによるとほとんどの業界において、IT経費の削減が報告されたいう。専門サービス企業や通信および技術分野の企業の削減率が最も大きく、10%減となった。製造メーカーは8%、公益企業や金融機関は4%の経費削減となっている。ヘルスケア業界のみが、技術的経費の2.2%増を報告した。
CIOらは、2009年がどのような年になろうとも準備体制が整っているようだ。調査対象となった幹部らのほとんどが、2009年後半にさらなる経費削減が必要となる可能性もあると認識しつつ、そうはならないだろうと予測している。多くのCIOが、IT経費の増加からさらなる削減までを含めた、2009年の緊急事態に備えた計画を確立している。
McDonald氏は、「CIOらの緊急時計画に基づき、さらなる経済問題にもよりうまく対処することができる状態にある」と述べた。「しかしほとんどのCIOは、直ちにこれらの計画を実行に移さなければならない状況には至らないと考えている。この見解が、2009年の残りの期間を見据えた堅実な計画を反映した、第1四半期の予算調整の根底にある」(McDonald氏)
CIOらは、2010年の第1四半期と第3四半期の間のいつかの時点で景気が回復すると見ている。明るい兆しが見えれば、ITプロジェクトと人員の両方の経費を増加する見込みである。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ
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