100年に一度とも言われる不況は、ITベンチャーにとって追い風になるのか?――さまざまな形でITとかかわってきた業界の重鎮3人が、こんな時期だからこそ求められる起業家像について語った。
シーネットネットワークスジャパンが開催したイベント「Tech Venture 2009」。シード期にある優れたITベンチャーの発掘と表彰を目的とした同イベントのキーノートセッションでは、リアルディア代表取締役社長で元アップルコンピュータ(現アップルジャパン)代表取締役の前刀禎明氏、慶應義塾大学政策・メディア研究科特別招聘教授で元NTTドコモ執行役員の夏野剛氏、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授でマイクロソフト初代代表取締役社長の古川享氏が登壇。「Tech Venture ――いま求められる起業家像、これから期待するビジネスとは?」をテーマに、若手起業家へ向けたメッセージを語った。
世界的な金融不況はITベンチャーにとっても厳しい状況を生み出している。しかし前刀氏は「まさに下克上の時代。チャンスだと思ってほしい」と語る。また、ただ起業することに意味はなく、いかに普遍的な価値を世の中に与えられるかが重要だと説く。「『これがやりたい』という強い意志があれば、会社が大きくなったときにもブレがない」(前刀氏)。古川氏も「自分自身が世の中でどんなサービスを提供し、どんな立ち位置になるのかを考えるべき。上場することや金儲けというのは結果としてついてくるもの」と語る。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス