博報堂は1月23日、2009年1月の「消費意欲指数」を発表した。1月としては調査以来、過去最低の水準で、2008年12月に続き2カ月連続で過去最低値を記録した。
消費意欲指数とは、月別の消費の先行指標をまとめたもので、1993年より実施されている。博報堂生活総合研究所の調査パネルである一般生活者419名に対し「消費意欲(モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求)が最高に高まった状態を100点とすると、あなたの2009年1月の消費意欲は何点ぐらいでしょうか?」と質問した結果を「1月の消費意欲指数」として集計している。
発表によると、2009年1月の消費意欲指数は51.6点で、2008年12月から3.8ポイント減少し、前年同月比でも2.5ポイントの減少となった。1月としては過去最低の水準で、2008年12月に続き2カ月連続で当月の過去最低値を記録したことになる。
博報堂は百貨店の年末年始商戦について、正月初売りの人出は増えたものの、売り上げは前年割れとなったと分析。生活者は買うものを厳選し、「必要なものだけ買う」という傾向が強まっているとした。
なお、財務省と内閣府が発表した2008年10月〜12月期の法人企業景気予測調査の企業景況感も、過去最低を更新している。また、内閣府発表の2008年12月の街角景気でも、現状判断指数が3カ月連続で過去最低を更新した。
博報堂では、これらのデータから、原油価格や原材料、穀物価格の低下で物価上昇は鈍化しているものの、企業業績の悪化による雇用不安や所得減など「暮らしに対する懸念」が増大して生活防衛意識がますます高まり、消費面でも選択と集中が一段と進むと予測している。
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