Appleとの対立において依然として議論を続けているPsystarが今度は、Appleから合法的に手に入れた製品をどの様にも扱える権利を有していると主張している。
Mac OS Xをプリインストールした「Open Computer」の販売を継続する最善の策として(Appleによる)独占禁止法抵触を主張してきたPsystarは、同社の主張が法廷で退けられたため、Appleに対する主張の論点を次のように変更した。同社はこれまでもAppleがMac OS Xに対する著作権を乱用しているとしていたが、このたび、PsystarはMac OS XをAppleや再販業者から合法的に購入したのであり権利消尽の法理に照らして、同社には基本的にそれを自由に扱う権利があると主張する方針である。
Computerworldは、Psystarが先週提出したこうした趣旨の法廷文書を取りあげた。その核心部分は以下の通り。
著作権者が著作物の特定の複製物を販売することに同意すれば、それ以降、著作権者は当該複製物に関する頒布権を行使することはできない。参照:Bobbs-Merrill Co.対Straus訴訟、210 U.S. 339、350-51(1908)(この判例は、100年以上前に、権利消尽の概念と著作権者に課せられた制限を明瞭に認めている)。Psystarは、AppleからMac OSの合法的複製物を取得した。当該複製物はAppleから直接取得したもの、または、正規の頒布業者から合法的に取得したものである。Psystarは、当該複製物に対して適正かつ有価な対価を支払った。そして、Psystarは合法的に取得した当該複製物を第三者に売却したものである。
この論理には問題点が1つある。ソフトウェアは売り切りではなくライセンスされる製品であるため制約を課すことができるとし、権利消尽の法理のソフトウェアへの適用が認められた判例がほとんどないという点だ。Adobeが関わった訴訟の中に、これと異なる判断を示した例が1つあるが、大方はAdobeに有利な判断が示されている。
AppleとPsystarは、この訴訟とこうした新たな主張について来週話し合う予定だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス