「Firefox」を提供するMozilla Foundationは米国時間11月19日、2007年の売上高が7500万ドルに達したことを発表した。その「大部分」が、Googleとの検索提携によるものであるという。
Mozilla会長であるMitchell Baker氏の2007年収支結果に関するブログ投稿によると「Mozillaはこの困難な経済情勢において、活気にあふれた強力な状態をうまく維持している」という。今回の売上高は、同団体と営利目的の子会社であるMozilla Corp.の金額を合わせたものである。Mozilla Corp.は、Firefoxとそれに関連するオープンソースブラウザ技術の開発に主に従事している。
Mozillaの売上高は、2006年の6680万ドルから12%増加した。同団体の2007年の支出は3300万ドルで、2006年よりも68%増加している。支出の約80%は、Mozillaの150名の従業員に支払われたものである。
しかし同団体は、Googleから得た売り上げの処理方法について米国内国歳入庁(IRS)の調査を受けていることも明かした。Baker氏は次のように述べている。
「Mozilla Foundationは2005年、その年にGoogleから得た売上高の一部に対し『tax reserve fund』を設置した。これはIRSがこれらの基金の納税状況を調査しようとした場合に備えたものであった。実際にIRSはこの問題とMozilla Foundationの調査を開始したため、これが役立つことになった。調査は開始されたばかりであるため、どのくらいの期間がかかるのか、関連する全体的な範囲はどれだけかといった点については、まだ把握できていない」
Mozillaは、次の2点において特にGoogleを前面に押し出している。まず、デフォルトのスタートページにはGoogleの検索ボックスがあり、またFirefoxインターフェースの右上隅には検索バーがある。ユーザーは、検索バーを他社のものに変更することも可能である。Baker氏は、YahooとAmazon.comによる売上高の増加は少額であったが、Googleは同団体の売上高の88%を占めたと述べた。
Mozillaは、Googleが独自のオープンソースウェブブラウザ「Chrome」を発表するわずか1週間前の2008年8月、Googleとの検索提携を2011年までに更新した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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