パナソニックの2009年3月期中間決算は、純利益が過去最高を記録した。円高や原材料費の高騰といったマイナス要因があったものの、コストの合理化や、BRICsを中心とした海外での拡販で乗り切った。
売上高は前年同期比4%減の4兆3437億円となった。ただし、為替の影響や、2007年8月から持分法適用関連会社となった日本ビクターの分を除けば、実質的に4%の増収だったという。また、営業利益は前年同期比4%増の2282億円となり、7年連続で増益となった。
売上高の海外比率は51%。日本の売上高は前年同期比1%減となったものの、中国が同14%増と大きく伸びた。また、欧州が同9%増、アジアと米州がそれぞれ同6%増となっている。
主力のデジタルAVCネットワークセグメントでは、薄型テレビやDVDレコーダーなどが好調に推移し、売上高は前年同期比2%増の2兆1029億円となった。薄型テレビはオリンピック商戦で順調に売り上げを伸ばし、欧州、アジア、日本でいずれも販売金額が2ケタ増となった。プラズマテレビの販売台数は271万台、液晶テレビは217万台となっている。DVDレコーダーについては、Blu-ray Discレコーダーの売り上げが伸びた日本市場の販売金額が前年同期比40%と大きく増加。世界全体でも同14%増と拡大した。
また、携帯電話を扱うパナソニック モバイルコミュニケーションズは、薄型テレビ「VIERA」の技術を盛り込んだVIERAケータイが好調で、売上高は前年同期比2%増の2092億円、営業利益は同23倍の213億円となり、大幅に利益 が改善した。
通期の業績見通しについては、2009年3月期第3四半期の業績を見極めた上で判断するとしており、現時点で予想を変えていない。
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