著作権を侵害したPtoPユーザーに対して民事訴訟を起こす権限を連邦検察に付与するという法案がレコード業界から支持されているが、Bush政権はこの法案に対して強く反対する姿勢を示した。
同政権は、米国時間9月23日に、拒否権の行使を示唆する内容ともとれる書簡を上院司法委員会に送り、この法案によって刑事訴訟から民間を対象とした法規制に人員が割かれ、「不要な官僚機構」を生むとして、「深刻な懸念」を表明した。現在、連邦検察には刑事訴訟を起こす権限はある。
この2ページの書簡には、著作権者はすでに著作権侵害に対して行使する法的手段を数多く有しており、差し止め請求や、著作権を侵害する物の押収、実際の損害と法廷損害賠償の請求、また場合によっては弁護士費用の取得などの手段もあると記されている。この書簡には、Keith Nelson第一副司法次官補とLily Fu Claffee商務省法律顧問が署名した。
問題の法案は、知的所有権施行法案(Enforcement of Intellectual Property Rights Act)と呼ばれるもので、上院司法委員会が9月11日に14対4で承認した。
さらにBush政権は、この法案を「憲法上の根拠から反対すべきもの」と述べ、その理由を、伝統的に大統領特権の組織であるホワイトハウスの内部に「知的所有権施行法の調整役(IP coordinator)」を置くことになるためとしている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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