世界で最も有名なハイテク企業のトップであるBill Gates氏の発言は、これまで新聞や雑誌で数多く取り上げられてきた。しかし、中には、鋭さや大胆さだけでなく、全く的外れな内容で際立つ発言で注目されることもあった。以下はsilicon.comが厳選したGates氏の発言集だ。
「私の知る限り、ソフトウェアを書いて金持ちになった人は一人もいない」
これはGates氏の本音だったのだろうか。80 Microcomputing誌のインタビューより(1980年)
「われわれは、32ビットのオペレーティングシステム(OS)など決して作らない」
--だが1993年にMicrosoftは32ビットOS「Windows NT 3.1」を発売する(1983年にMSXを発表した当時のGates氏の発言より)。
「スパムは2年以内に完全に消滅する」
--Gates氏は2004年、この大胆かつ完全に誤りである予想をBBCに語っている。
「われわれは不意を突かれることがある。例えば、インターネットが登場した時、われわれの(インターネットに対する)優先順位は5番目か6番目だった。ある人からインターネットの話題を持ちかけられた際、私は『(インターネットの)スペルが分からない』などといいつつも『しかし、ウォッチしてゆくつもりだから大丈夫だ』と言っておいた。しかし、私の認識は甘かった。ある時、インターネットがわれわれの戦略における認識を上回る速さで発展し、われわれが想像していたよりもはるかに深い現象になっていることに気付いた」
--これは、Googleが(短期間で)オンライン市場のトップに立った理由を探るうえで、ヒントになるのではないか。CNET News.comが報じたワシントン大学での講演より(1998年)
「1981年にそれらの決断を下した時、私は、向こう10年間は、十分と思っていた。つまり、64KBから640KB(のメモリ)に移行するには、膨大な時間を要すると考えていたのだ。しかし、実際はそうではなかった。人々がそれを現実の問題として認識し始めるまでわずか6年しかかからなかった」
--このコメントから、Gates氏でさえ物事の変化の速さを見極められなかったことが分かる。1989年に同氏が行ったマイクロコンピュータ業界の歴史に関する講演より。
「Microsoftでは新たなアイデアを検討するとき、そのアイデアが業界の前進につながるか否かが考えなくなってしまっている。『(そのアイデアが)いかにWindowsの販売増に寄与するか』に目をつけてしまうのだ」
--このThe Seattle Weekly紙の記事(1998年)から。Gates氏の負けず嫌いな性格が伝わってくる。
「過去にはMicrosoftにも明確な競争相手が数多くいた。それらを記録しておくための博物館が存在するのはありがたいことだ」
InfoWorld誌に掲載されたComputer History Museumでの講演より(2001年)
「成功は悪い教師だ。たとえ賢明な人でも、成功すると自分は失敗するはずがないと思い込んでしまう」
--Gates氏は、自分の栄誉に満足しないということを言いたかったのだろう。Gates氏の著書「The Road Ahead」より(1995年)
「できれば、(世界一の金持ちで)ありたくない。世界一の金持ちだからと言って、何一ついいことはない。せいぜい知名度があがるくらいだ」
--たとえそうだとしても、2つか3つの利点は間違いなくあるのではないか。The Guardian紙より(2006年)
「時間配分という観点だけを考えると、宗教はあまり効率的とはいえない。私には日曜日の朝にすべきことが他にたくさんある」
--Time誌より(1997年)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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