Ask.comは「Ask」という言葉をどの程度所有しているのか。この点が「Askpedia」と呼ばれるQ&Aサイトの社名との関係で問題になっているようだ。新興企業Askpedia.comの関係者によると、3月初めにAsk.comの親会社であるInterActiveCorp(IAC)から書簡が送られてきて、「Askpedia」という社名がIACの知的財産権を侵害しているとして、社名の使用停止を求められたという。
IACは、3月13日付けの同書簡の中で「(Askpediaという社名は)消費者の混乱を招く可能性が高い。特に、Askpediaが提供しているオンライン情報サービスとAsk.comが提供しているサービスが酷似していることを考えればなおさらだ」とし、さらに「Askpediaは、このような形でAsk.comの知的財産権を利用し、(社名に)組み込むことにより、あたかもAskとAskpediaとの間に関連があるかのように装い、Askの商標に対する大きな信頼を悪用している」と主張している。
IACの関係者に書簡の内容について問い合わせたが、回答は得られなかった。
Ask.comという社名の商標が最初に申請されたのは、1999年4月28日のことだ。当時、同社はまだAsk Jeevesという社名で、その後2005年にBarry Diller氏率いるIACに買収された。最近、Ask.comでは市場シェアの低下に対処するため、業務再編成が行われていた。
同書簡にはIACのシニアバイスプレジデント兼法律顧問のEdward T. Ferguson氏の署名が付されている。CNET News.comは、Askpediaの関係者を通じてその書簡を入手した。IACは書簡の中で、Askpediaに対し、Ask.comの商標、その他の知的財産権のすべての使用の停止と、将来も使用しないという同意を求めている。IACの言う「使用」には、「Askpedia」という社名への使用、あるいは「ask」という単語を使った類似の名前への使用が含まれるが、それらに限定されるわけではない。
IACは書簡の中で、Askpediaに対し10日間の猶予を与えている。すなわち、IACは3月23日(日)以降に法的措置を講じる可能性があると見られる。
Askpediaは、自らを「質疑応答形式のナレッジマーケットプレイス」と称し、最も優れた回答には賞金を授与している。Askpediaの最高経営責任者(CEO)Yong Su Kim氏によると、同サイトの登録者数はおよそ10万人だという。Kim氏は、CNET News.comに送ったメールの中で、「(IACの)弁護団は、他に何もすることがないのだろう。」と述べている。
「それか、もしくはWikipediaのようなサービスに取り組んでいて、われわれが使っているようなドメインと商標が欲しいのではないか」とKim氏は続けた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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