元Google社員による新興企業が続々と登場しているが、そこにさらに1社が加わった。
Googleでプロダクトマネージャーを務めていたドイツ・ミュンヘン出身のSteffen Mueller氏は、コミュニティーの要素を少しだけ加えた独自の検索エンジンを導入した。Mueller氏とドイツ出身の数人の友人らは「Topicle」という検索エンジンを立ち上げ、現地時間3月10日にベータ版を公開した。
Topicleのサイトでは、誰でも任意のトピックについて(レシピから、住宅ローンのニュース、ニューヨーク市、果てはピーナツバターに至るまで)自分の検索エンジンを作成または編集できる。ユーザーは検索トピックを作成し、次にTopicleに検索させるウェブのアドレスを選択する(Topicleは検索結果の生成にGoogleの検索APIを使用している)。そして、すでに存在するトピックの検索エンジンの1つから検索したり、独自の検索エンジンを構築したり、既存のトピック内でドメインに優先順位を付けたりすることができる。
もちろん、垂直検索エンジン自体は何ら新しいものではない。「Rollyo」のようなサイトは、数年にわたってドメインを指定した検索を簡易化しようと試みており、大手の検索エンジンも技術に詳しいユーザーに対して同様のサービスを提供している。例えば、Googleは自分のウェブサイトを対象とした専用のサイト内検索エンジンを作成できる「Google Coop」というサービスを運用している。しかし、こうしたサービスの大半はまだ軌道に乗っていない。
Mueller氏は、「Wikipedia」が百科事典の項目に影響を与えているのと同じように究極的には検索の質を向上させるのは人間的な要素だと指摘している。
「Topicleでは、単にコンピュータアルゴリズムが選択した情報源を使用するのとは対照的に、人間が推薦する情報源を使用することによって精度と利便性の高い検索結果を生成している」とMueller氏は述べている。Mueller氏は2004年前半にGoogleに入社し、「Google Maps」や「Froogle」などのさまざまな製品の開発に携わった。
Mueller氏によるとTopicleは同氏の会社Zooliumの最初の製品だという。Mueller氏はZooliumがどのような仕組みで利益を上げる計画なのかについては詳細を明かさなかった。ZooliumはMueller氏が個人的に20万ドルを出資している企業である。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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