13日付の米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は、メディア王ルパード・マードック氏率いる米ニューズ・コーポレーションが、傘下のインターネット部門を米ヤフーに譲渡してヤフー株式を取得する方向で交渉している、と報じた。ホワイトナイト(白馬の騎士)として米マイクロソフト(MS)による総額446億ドル(約4兆7800億円)のヤフー買収提案を阻止する狙いもあるようだ。
同紙によると、ニューズ傘下で世界最大規模のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)最大手「マイスペース」や、その他のネット部門に現金を加えて、ヤフーの株式20%以上と交換するという構想。ニューズはヤフーの経営を事実上、掌握するが、ヤフーの独立性は維持するという。
同紙によると、ニューズ、ヤフーの間で過去18カ月間検討された案の一つだが、マイスペースの評価をめぐり、意見が衝突した経緯がある。ニューズ側はマイスペースの価値を60億〜100億ドルと見積もっているという。
ヤフーは11日、MSの買収提案を「過小評価している」と拒否し、第三者との提携を含めて単独での生き残り策の検討を続けると表明。MSは「必要なあらゆる手段を取る」と敵対的買収など強硬策も示唆している。
ニューズは昨年、ウォールストリート・ジャーナルの買収に成功。MSがヤフーに触手を伸ばした後も有力対抗馬として取りざたされたが、マードック会長は今月4日の決算発表会で参入の可能性を否定していた。しかし、ヤフーがMSの買収提案を拒否したのを受け、提携に乗り出した可能性もある。
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